病院情報の公表 ~平成28年度 個別病院指標~

 

平成28年4月1日から平成29年3月31日に一般病棟を退院した患者さんを集計の対象としています。
入院後24時間以内に死亡した患者さんまたは生後一週間以内に死亡した新生児、臓器移植を行った患者さんは集計対象外としています。
自費診療や労災・自賠責等の医科保険以外の保険を使用した患者さんも集計対象外としています。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えています。
なお、患者数が10未満の数値は、個人情報保護に配慮して「-」としています。

 

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分

0~

10~

20~

30~

40~

50~

60~

70~

80~

90~

患者数

1311 319 253 363 601 633 1207 1723 1369 368

 

年齢階級別退院患者数

平成28年度に一般病棟を退院した年齢階級別の患者数を表します。年齢は一般病棟に入院した時点のものを使用しています。
当院は地域医療支援病院であり名古屋市の南東部に位置する天白区における中核病院として幅広い年代の患者さんに質の高い医療を提供し、病病・病診連携や救急医療に重点を置いた急性期医療・地域医療を展開しています。全体をみると60歳から89歳の患者数が最も多く全体の57%を占めており、患者の高齢化が進行しています。また0歳から9歳の患者は全体の16%を占めており、こちらも当院の大きな特徴です。

 

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

040081xx99x00x

誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

48

30.69

21.25

22.92%

85.90

040040xx9910xx

肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 

32

2.03

3.68

0.00%

70.63

040200xx99x00x

気胸 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

30

7.30

9.14

0.00%

36.40

040100xxxxx00x

喘息 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

26

8.58

6.42

3.85%

54.27

040040xx99040x

肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 

24

12.46

12.35

0.00%

70.50

肺癌、肺炎、気管支喘息、膠原病肺、じん肺など様々な呼吸器疾患の診療を担当しています。誤嚥性肺炎の患者さんが最も多く、平均年齢、転院率が他疾患よりも高くなっています。次いで気管支鏡や肺生検目的で入院となる肺癌の患者さんが多いです。検査のみのため、短期間の入院となります。肺癌については、正確な診断をつけそこからよりよい治療に結び付けられるよう努力しています。三番目に多い気胸とは、肺に穴が開き、肺から空気が漏れてしまう病気で若い男性に多く起こります。胸腔ドレナージ、重症の場合は胸膜癒着術を行うなど患者さんの病態に応じて治療していきます。四番目に多い喘息に対しては、患者さんそれぞれに合った適切な吸入療法を選択し、指導を行っています。五番目は化学療法目的で入院となる肺癌の患者さんです。最新のエビデンスに基づき、患者さんの希望や体調を考慮し、治療薬を決定しています。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

060102xx99xxxx

穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 

66

9.44

7.89

1.52%

57.48

060340xx03x00x

胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

65

12.89

11.06

4.62%

73.83

060210xx99000x

ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

41

10.10

9.08

9.76%

68.10

060140xx97x00x

胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

35

10.86

10.93

5.71%

67.40

150010xxxxx0xx

ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし 

35

7.14

5.50

5.71%

51.66

消化管領域と胆膵領域の疾患の診療を担当しています。良性の大腸の憩室性疾患の患者さんが最も多く絶食、安静で保存治療を行っています。次いで内視鏡などで胆石除去を行う胆石、胆管炎の患者さんです。三番目に多い腸閉塞に対しては手術や処置等は行わず絶食、安静で保存治療を行うことが多いです。四番目は内視鏡的止血術を行っている出血を伴う胃・十二指腸潰瘍の患者さんです。最後は感染性腸炎や急性腸炎の患者さんで、対症療法や抗生剤を用いて治療を行っています。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

050050xx99100x

狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

94

3.93

3.06

2.13%

67.59

050130xx99000x

心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

92

23.96

17.95

7.61%

82.36

050050xx02000x

狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

59

6.22

4.71

0.00%

68.12

050030xx97000x

急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

23

13.22

13.02

0.00%

69.74

050210xx97000x

徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1-なし、1,3あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

21

11.43

11.38

0.00%

79.67

虚血性心疾患、末梢動脈疾患、不整脈、心筋疾患など様々な心臓疾患の診療を担当しています。診断のみの心臓カテーテル検査の狭心症の患者さんが最も多く、検査のみのため入院期間は他疾患よりも短いです。2番目に多い心不全の患者さんは利尿薬を投与し治療を行っており、他疾患と比較すると高齢であるのが特徴です。次いで虚血性疾患で経皮的冠動脈形成術(PCI)を受ける患者さん、急性心筋梗塞または不安定狭心症を発症し、経皮的冠動脈ステント留置術を行う患者さん、房室ブロックや洞不全症候群に対してペースメーカー移植術や交換術を行う患者さんの順に多くなっています。当院は心臓外科医が在籍していないため、心臓手術が必要な患者さんは近隣の病院に紹介し転院していただく形をとっています。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

0400801199x00x

肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

202

6.89

5.79

0.00%

5.13

040100xxxxx00x

喘息 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

138

6.98

6.42

0.00%

3.57

040090xxxxxx0x

急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 

130

5.95

6.02

0.00%

1.22

150010xxxxx0xx

ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし 

108

4.81

5.50

0.93%

3.21

040070xxxxx0xx

インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2-なし 

96

6.10

6.09

0.00%

2.14

一般小児科診療から各分野の専門外来・未熟児・新生児医療を担当しています。上記結果より、感染性の疾患が多いことが特徴としてあげられます。細菌性肺炎・気管支肺炎、喘息、気管支炎、ウイルス性腸炎、ウイルス性肺炎の順という結果になりました。どの疾患もほぼ1週間以内に退院しています。上位5位には入っていませんがアレルギーや川崎病に対しても多数治療を行っており、特定疾患などの幅広い疾患に対応しています。地域連携、救急医療に力を入れており、紹介患者さんが多く、入院患者さんの約40%は救急外来からの緊急入院ということが特徴です。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

060150xx03xxxx

虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 

64

5.33

5.60

0.00%

30.09

060330xx02xxxx

胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 

30

6.33

6.82

0.00%

54.70

060335xx02000x

胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

30

7.30

7.61

0.00%

61.83

060150xx02xxxx

虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 

29

9.38

9.91

0.00%

49.31

060150xx99xx0x

虫垂炎 手術なし 副傷病なし 

23

8.87

6.91

0.00%

51.35

当院の外科は、消化器外科と胸部外科に分かれていますが、相互に協力し悪性腫瘍手術や肺癌、気胸などの手術等、病状に応じた幅広い治療を行っています。虫垂炎の手術目的で入院される患者さんが最も多いです。他疾患と比較すると若い患者さんが多いと分かります。虫垂炎に加えて腹腔内膿瘍を伴う患者さんは4番目に多く、最も多い腹腔内膿瘍を伴わない症例と比較すると入院期間が長くなると分かります。また、虫垂炎で緊急手術をする方と、保存治療をする方がいらっしゃいます。保存治療後は、待機的に虫垂切除術を行う流れとなります。胆石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う患者さんは2番目に多いです。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
160800xx01xxxx

股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 

141 27.43 27.63 63.83% 82.57
070010xx010x0x

骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1-なし 副傷病なし 

45 7.24 5.94 0.00% 45.96
160760xx97xx0x

前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 

39 2.56 5.49 0.00% 48.31
160800xx97xxxx

股関節大腿近位骨折 その他の手術あり 

36 25.81 20.64 66.67% 74.78
160740xx97xx0x

肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 副傷病なし 

29 2.55 5.33 0.00% 30.03

骨折、関節疾患、脊椎疾患、リウマチ性疾患や神経障害、骨粗しょう症、骨・軟部発生腫瘍等の診療を担当しています。当科では外傷・骨軟部腫瘍をメインで取り扱っています。最も多いのは大腿骨骨折で人工骨頭挿入術を行う患者さんで、高齢者に多い疾患となります。地域連携パスを利用し病病、病診連携を積極的に行っているため、転院率が高くなっています。2番目に多いのは骨軟部腫瘍に対し摘出術を行う患者さんです。他病院からの紹介が非常に多く、当院の大きな特徴であるといえます。3番目は前腕の骨折に対し手術を行う患者さんです。いずれも在院日数は全国平均を下回っています。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

160100xx99x00x

頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

26

6.62

7.52

3.85%

53.42

160100xx97x00x

頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

24

11.46

9.87

29.17%

82.54

010040x099x00x

非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

-

-

19.35

-

-

010060x2990401

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2

-

-

16.54

-

-

010230xx99x00x

てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

-

-

7.12

-

-

脳卒中や頭部外傷に対しての外科的治療、脳腫瘍、水頭症等の診療を担当しています。最も多いのは頭蓋・頭蓋内損傷に対し手術等せず保存治療を行う患者さんです。ここで示す頭蓋・頭蓋内損傷とは具体的に頭部の挫傷や開放創、頭蓋底骨折、脳震盪、外傷性硬膜外出血や外傷性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出血などを含みます。当院は外傷性硬膜下血腫の患者さんが多いです。次に多いのは頭蓋・頭蓋内損傷に対し手術を行う患者さんです。慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術を数多く行っています。手術ありの場合は平均年齢が大きく上がることが分かります。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

030400xx99xxxx

前庭機能障害 手術なし 

31

4.65

5.24

0.00%

65.61

030240xx99xxxx

扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 

23

5.96

5.50

0.00%

42.57

030350xxxxxxxx

慢性副鼻腔炎 

19

8.53

7.47

0.00%

49.00

030250xx970xxx

睡眠時無呼吸 手術あり 手術・処置等1-なし 

18

8.28

8.39

0.00%

5.89

030230xxxxxxxx

扁桃、アデノイドの慢性疾患 

16

8.88

8.12

0.00%

25.31

耳、鼻、咽喉頭、頚部の炎症性疾患、腫瘍性疾患、聴覚障害・嗅覚障害などの機能障害等の診療を担当しています。最も多いのは前庭機能障害で、主にめまい症の患者さんを指し、手術せず点滴で治療を行います。めまい症の患者さんのうち約70%が救急搬送され入院となります。扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎等の炎症性疾患の患者さんに対しては抗生剤を投与し治療します。慢性副鼻腔炎の患者さんは手術目的で内視鏡下の手術が行われています。睡眠時無呼吸症候群は、小児に多い疾患でこちらも手術目的で入院となります。扁桃、アデノイドの慢性疾患の患者さんも手術目的で口蓋扁桃手術が主に行われています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

010060x2990401

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2

32

19.84

16.54

53.13%

72.97

010060x2990201

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2

25

21.40

16.73

40.00%

78.64

010230xx99x00x

てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

12

5.17

7.12

0.00%

50.83

010060x2990221

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 副傷病2あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2

-

-

31.84

-

-

010060x2990411

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2

-

-

18.76

-

-

脳梗塞を主とする脳血管障害、パーキンソン病などの変性疾患、重症筋無力症・多発性硬化症などの神経免疫疾患等の診療を担当しています。
高齢化の影響もあってか脳梗塞の患者さんが多いということが分かります。発症前Rankin Scaleにより重症度が決定され、入院時JCSや年齢によってDPCコードが異なり非常に複雑にみえます。最も多い脳梗塞については、急性期の治療薬であるエダラボンを投与したということを表します。2番目に多い脳梗塞は脳血管のリハビリを行ったことを表します。エダラボン投与の有無により、平均年齢や平均在院日数ともに大きな差異はみられません。脳梗塞の急性期治療後は、脳卒中地域連携パスを活かしているため、転院率が高い傾向にあります。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

11012xxx020x0x

上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1-なし 副傷病なし 

76

4.83

5.83

0.00%

60.42

110070xx0200xx

膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 

73

6.45

7.44

0.00%

73.74

110310xx99xx0x

腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 

33

7.97

12.43

0.00%

73.91

11022xxx99xxxx

男性生殖器疾患 手術なし 

25

7.88

8.83

0.00%

72.56

110200xx04xxxx

前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除術 

24

8.33

7.78

0.00%

72.46

腎臓、尿管、膀胱、尿道に至る尿路全体と、前立腺、陰嚢内容、陰茎という男性生殖器等の診療を担当しています。尿管結石に対し経尿道的尿路結石除去術を行う患者さんが最も多く、次いで膀胱腫瘍の手術を行う患者さん、腎臓又は尿路の感染症の患者さん、男性生殖器疾患(主に前立腺炎、精巣炎、包茎、陰嚢水腫、精巣捻転など)で手術なしの患者さん、前立腺肥大症に対してHoLEP(経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー))を行う患者さんの順となっています。前立腺肥大症や前立腺癌に対して行われる前立腺針生検も症例は多いのですが、短期滞在手術基本料3という日帰り手術の対象となり、診断群分類が適用されないため除外しています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

120060xx01xxxx

子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 

62

9.95

10.05

0.00%

45.32

120060xx02xxxx

子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 

50

7.06

6.29

0.00%

42.32

120070xx02xxxx

卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 

43

6.74

6.42

0.00%

38.86

120100xx01xx0x

子宮内膜症 子宮全摘術等 副傷病なし 

35

7.86

7.92

0.00%

36.66

120180xx01xxxx

胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 

32

9.31

9.88

0.00%

33.81

婦人科腫瘍や性器脱等、婦人科系疾患の診療を担当しています。上位5つは手術ありの診断群であり、手術目的の患者さんが非常に多いといえます。子宮の良性腫瘍は、多くは子宮筋腫を指します。5番目に多い「胎児及び胎児付属物の異常」は、主に以前の分娩が帝王切開で、今回の分娩も帝王切開で行う患者さんのことを指しています。患者さんの平均年齢は他診療科に比べ低いです。自然分娩は原則自費の為、DPC対象外となり除外してあります。

 

 

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

110280xx99000x

慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

36

10.72

12.84

5.56%

59.53

110280xx99010x

慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-1あり 副傷病なし 

17

19.00

14.77

5.88%

72.29

110280xx991x0x

慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-あり 副傷病なし 

14

6.71

7.58

0.00%

44.79

110290xx99x00x

急性腎不全 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

-

-

14.60

-

-

110260xx99x0xx

ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2-なし 

-

-

22.67

-

-

CKD (慢性腎臓病)、腎炎、急性・慢性腎不全の血液透析を中心とした診療を担当しています。最も多いのは慢性腎炎もしくは慢性腎不全の教育入院の患者さんで、手術や処置等を行なわない保存的治療が多くなっています。二番目に多いのは慢性腎不全で透析導入された患者さんです。透析の有無により平均年齢が大きく変わります。三番目に多いのは腎生検目的での入院患者さんです。

 

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢

130030xx99x40x

非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし

73

26.30

16.83

0.00%

72.36

130010xx97x2xx

急性白血病 手術あり 手術・処置等2-2あり

19

129.32

41.96

5.26%

65.84

130060xx97x40x

骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2-4あり 副傷病なし

15

16.67

21.92

0.00%

77.00

130040xx99x5xx

多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等2-5あり

14

18.29

25.11

0.00%

71.71

130030xx99x50x

非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-5あり 副傷病なし

-

-

14.53

-

-

当院の血液内科は、血液・化学療法内科の一部門であり、「血液のがん」を中心に診療に当たっています。血液のがんの中では悪性リンパ腫、特に非ホジキンリンパ腫がもっとも高頻度で発症する疾患であり、当院でも多数を占めています。リンパ腫の病理診断は非常に専門性の高い分野ですから、近隣の大学病院とも提携して精度の高い診断を心がけております。現時点での最良の治療成績が確認されている標準療法を基本としており、必要時には自己末梢血幹細胞移植のような高度な治療も安全に実施いたします。
急性白血病においては、無菌室を8床有しておりますので、十分な感染対策のもと強力化学療法を行って「治癒」を目指した治療を展開しております。自院での造血幹細胞移植にも対応しておりますし、必要に応じて移植の専門施設へのスムーズな紹介をおこない個々の患者さんが快癒することを最優先に治療を行います。骨髄異形成症候群も白血病の仲間ですが、これと合わせてご高齢の場合や合併症の状況により標準療法が行えないときには、低容量の化学療法や緩和医療など、患者さんに合わせた治療を提案いたします。
多発性骨髄腫においては、積極的に分子標的療法を取り入れており、副作用と治療効果のバランスを考えて、治療効果はもちろんのこととして日常生活動作(ADL)の回復・維持も大事な目標としています。
以上、血液のがんは治療に長期間を要することが多々あります。当科では、治療が完了しその後の経過観察に至るまで一貫して、責任を持って診療にあたっておりますので、病期や状態にかかわらず受診していただくことができます。
また、がん以外の血液疾患も積極的に診療に取り組んでおります。血小板減少症、溶血性貧血、巨赤芽球性貧血などがあげられますが、疾患名が多岐にわたりかつ稀少な疾患のため、個々の年間の症例数は少数です。原因不明の血小板減少や貧血は血液内科にてご相談ください。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

060035xx99x50x

結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-5あり 副傷病なし 

32

4.22

4.42

0.00%

75.75

060040xx99x60x

直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-6あり 副傷病なし 

26

3.54

4.41

0.00%

71.58

110070xx99x20x

膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 

25

11.24

11.72

0.00%

69.76

060020xx99x5xx

胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-5あり 

24

4.54

8.38

0.00%

64.75

060035xx99x60x

結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-6あり 副傷病なし 

22

3.36

4.48

0.00%

68.23

薬物療法を行う悪性腫瘍(胃癌、結腸癌・直腸癌、精巣腫瘍、前立腺癌など)の診療を担当しています。薬物療法のみならず、副作用対策についても様々な研究を行っています。結腸癌、直腸癌、膀胱癌、胃癌の順で化学療法目的に入院される患者さんが多いです。繰り返しの短期入院のため、在院日数は短いです。転院する患者さんはおらず、当院で継続し治療を行っていくことができます。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

180010x0xxx0xx

敗血症(1歳以上) 手術・処置等2-なし 

26

12.31

19.24

7.69%

72.54

110310xx99xx0x

腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 

22

9.82

12.43

0.00%

76.14

040081xx99x00x

誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

18

24.83

21.25

38.89%

87.39

070560xx99x0xx

全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2-なし 

-

-

17.77

-

-

100393xx99xxxx

その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 

-

-

10.17

-

-

感染症や全身性免疫疾患といった「熱性疾患」を中心とした診療を担当しています。他診療科と比較すると上位5位の患者さんの平均年齢が高く、高齢者を多く診ています。上記結果より、感染症の患者さんが非常に多いと分かります。検査結果からそれぞれの患者さんに応じた適切な抗菌薬を投与し治療を行っていきます。また、高齢者の患者さんは年齢特有の慢性疾患、すなわち、糖尿病や脳梗塞、慢性閉塞性肺疾患、心不全などを抱えていることが多く、日常生活動作(ADL)低下による感染症発症や嚥下機能の低下、低栄養、認知機能の低下など緩徐進行性の問題に対する適切な対応が必要です。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

100040xxxxx00x

糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

16

15.25

13.78

0.00%

58.19

100071xx99x100

2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2-1あり 副傷病なし 85歳未満

14

10.71

14.91

0.00%

58.07

100071xx99x000

2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 85歳未満

10

7.10

12.20

0.00%

58.20

100380xxxxxxxx

体液量減少症 

-

-

9.33

-

-

100140xx99x00x

甲状腺機能亢進症 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

-

-

11.23

-

-

糖尿病をはじめとし、脂質異常症、甲状腺疾患、下垂体異常、副腎疾患、副甲状腺疾患などの内分泌代謝疾患の診療を行っています。
糖尿病性ケトーシス・ケトアシドーシスの患者さんが最も多く入院しています。糖尿病性ケトーシスとは糖質を過度に制限すると生じ血中のケトン体が正常範囲とされる数値を超えている状態となります。糖尿病性ケトアシドーシスとは悪心・嘔吐・腹痛などの消化器の症状に加え、脱水状態、低血圧や頻脈がみられる重篤な状態です。次に2型糖尿病の血糖コントロール目的の入院や教育入院の患者さんが多いです。インスリン製剤の投与の有無により、平均在院日数が異なります。いずれも平均在院日数は全国より下回っています。転院する患者さんはおらず、糖尿病診療における病診連携の促進を目指しています。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

040081xx99x00x

誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 

197

28.34

21.25

29.44%

85.09

040081xx97x0xx

誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2-なし 

26

52.92

41.29

26.92%

79.69

0400801499x002

肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし A-DROP スコア2

25

18.24

15.29

8.00%

82.32

0400801299x000

肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし A-DROP スコア0

24

8.00

8.31

0.00%

41.46

0400801499x001

肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし A-DROP スコア1

22

13.73

13.60

0.00%

82.27

一般内科では、誤嚥性肺炎や肺炎の患者さんを中心に治療を行っています。
誤嚥性肺炎は転院率が「肺炎等」に比べるとやや高い傾向であり、引き続きリハビリを継続する患者さんが多いといえます。手術の有無は平均在院日数に影響を与えており、再発・予防・栄養摂取のため胃瘻造設や中心静脈注射用植込型カテーテル設置などが行われています。
「肺炎等」はウイルス性・誤嚥性・間質性以外のその他の肺炎のことを指し、主に細菌性などが含まれます。年齢が高く、A-DROPスコア(*)の値が大きいほど在院日数が長くなります。

(*)A-DROPスコア:年齢性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無等で0~5または不明に重症度を分類しています。

 

 

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発

再発

病期分類
基準(※)

版数

Stage I

Stage II

Stage III

Stage IV

不明

胃癌

32

-

24

43

13

36

1

7

大腸癌

19

27

33

-

99

123

1

7

乳癌

-

-

-

-

12

14

1

7

肺癌

-

-

13

55

40

39

1

7

肝癌

-

-

-

-

-

20

1

7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

病期分類基準はUICC TNM分類を使用しました。これはがんの進行度を判定する基準として国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)採用のがんの分類方法です。各種の検査結果から原発がんの大きさ、広がり、深さをT、原発がんの所属リンパ節転移の状況をN、他の臓器への遠隔転移状況をMとして、区分し、それらを総合して病期(Stage)を判定しています。
初発:自施設において、当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。 
再発:自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者さんを診療した場合や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

日本で発症症例数が多い5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の延べ患者数を初発の病期分類別、および再発に分けて集計しました。
当院は血液・化学療法内科があり、がんの診断から手術・その後の化学療法まで一貫して行うことができるため、治療レジメン変更後も、当院で継続して治療が受けられます。大腸癌の再発の値が大きい理由としては、同一患者に対して複数の治療レジメンが適用されているためと考えられます。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数

平均
在院日数

平均年齢

軽症

27

8.37

48.00

中等症

102

17.70

76.79

重症

26

20.58

79.69

超重症

-

-

-

不明

-

-

-

 

成人市中肺炎の重症度別患者数等

・市中肺炎…病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。院内での発症は含みません。
・重症度…身体所見、年齢による肺炎の重症度分類(A-DROPシステム)により、年齢性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無等で0~5または不明に分類しています。数字が大きいほど重症です。
軽症:0点の場合、中等症:1~2点の場合、重症:3点の場合、超重症:4~5点の場合。
・集計対象…期間内に退院した患者さんのうち、肺炎をきっかけに入院し、その治療に最も医療資源を投入した患者さんです。ただしウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎は除いています。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。
重症度別の患者数では、中等症の患者さんが最も多く次いで軽症の患者さんが多い結果となりました。軽症~中等症の患者さんが約80%を占めており、重症な患者さんは少ないことが分かります。重症度不明の患者さんはおらず、当院では重症度の評価が入院時適切に行われているといえます。年齢が上がるほど、重症化しやすく、平均在院日数が長くなる傾向があります。

注)患者数が10未満の数値は「-」としており、グラフに掲載はしていません。

 

 

脳梗塞のICD10別患者数等

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ICD10

傷病名

発症日から

患者数

平均在院日数

平均年齢

転院率

G45$

一過性脳虚血発作及び関連症候群

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

G46$

脳血管疾患における脳の血管(性)症候群

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

I63$

脳梗塞

3日以内

117

25.48

77.27

42.19%

その他

11

26.27

75.64

3.13%

I65$

脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

I66$

脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

I675

もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

I679

脳血管疾患,詳細不明

3日以内

-

-

-

-

その他

-

-

-

-

医療資源を最も投入した傷病名が脳の虚血性疾患の患者さんを対象として、その発症から入院までの日数別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を表しています。当院の脳梗塞の患者さんの約90%は発症から3日以内であり、急性期治療がメインとなっています。集計項目が発症日から3日以内、その他と分けていますが平均在院日数、平均年齢においては大きな差異は認めません。当院では急性期・回復期・維持期のスムーズな脳卒中診療体制を確立する脳卒中地域連携パスを2014年9月より開始し、地域の回復期病院との連携を強化しています。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

K7211

内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)

408

0.37

1.24

0.00%

67.17

K654

内視鏡的消化管止血術

48

1.83

12.63

8.33%

70.31

K6532

内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層)

32

2.22

8.06

0.00%

74.50

K688

内視鏡的胆道ステント留置術

30

3.97

18.47

10.00%

80.57

K7212

内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上)

24

1.25

3.08

0.00%

67.46

内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術が圧倒的に多く行われており、ほぼ全ての患者さんは術後1~2日で退院しています。この手術はポリープを切除する目的で行われていますが、早期大腸癌の発見に対しても非常に有用です。内視鏡的消化管止血術は、出血を伴う胃・十二指腸潰瘍、消化管出血、胃癌や食道癌からの出血等に対して行われます。内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層)は早期胃癌に対し行われ、治癒切除となる場合もあれば外科手術を再度行う場合もあり、癌の深達度により様々です。内視鏡的胆道ステント留置術は総胆管結石や癌などによる胆道狭窄・閉塞・感染に対し行います。いずれも低侵襲な内視鏡的治療です。

 

 

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

K5493

経皮的冠動脈ステント留置術(その他)

53

3.13

3.81

1.89%

68.66

K5492

経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)

17

0.47

9.00

0.00%

72.24

K5491

経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞)

14

0.00

15.71

0.00%

67.21

K5972

ペースメーカー移植術(経静脈電極)

14

6.00

8.86

0.00%

79.14

K597-2

ペースメーカー交換術

-

-

-

-

-

経皮的冠動脈ステント留置術が最も多く施行されています。通常、あらかじめ抗血小板剤の投与にて副作用が認められないことを確認してから薬剤溶出性ステントを留置しています。一番多いその他の経皮的冠動脈ステント留置術と二番目に多い不安定狭心症に対する経皮的冠動脈ステント留置術は平均術前日数、平均術後日数ともに差があります。このことから不安定狭心症に対して行われる経皮的冠動脈ステント留置術は緊急性が高く、在院日数が長くなるといえます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K6335

鼠径ヘルニア手術

84

1.23

2.6

0.00%

62.89

K672-2

腹腔鏡下胆嚢摘出術

73

4.32

4.62

0.00%

59.38

K718-21

腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)

59

0.85

3.53

0.00%

30.41

K7193

結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術)

28

13.25

16.86

7.14%

72.25

K718-22

腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの)

24

0.75

7.04

0.00%

46.25

鼠径ヘルニア、胆石や急性虫垂炎の順に良性疾患の手術が数多く施行されています。手術を行うに当たり、腹腔鏡下手術・メッシュを用いたヘルニア根治術など最新の手術手技を導入しています。胃切除・大腸切除など、癌の標準治療も数多く行っています。当院の一つの特色でもある、充実した化学療法科、消化器内科や呼吸器内科との連携を密とし、低侵襲手術から拡大手術まで、ガイドラインに準拠し患者さんに応じた治療を行っていきます。多くの手術の平均術前日数は0~1日であり、予定入院としてクリニカルパスを用い計画的な治療を行っているといえます。術後は早期離床を勧めており早期退院を目指しています。

 

 

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

K0461

骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿)

107

1.34

21.16

52.34%

79.31

K0811

人工骨頭挿入術(股)

50

2.64

25.98

70.00%

79.90

K0731

関節内骨折観血的手術(肩、股、膝、肘)

47

1.21

19.02

53.19%

70.87

K0462

骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨)

42

0.50

5.74

7.14%

50.88

K0463

骨折観血的手術(鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く)、足、指(手、足)、その他)

35

1.26

7.06

2.86%

52.34

骨折の手術が多く施行されています。最も多いのは高齢者に非常に多く起こる大腿骨骨折に対する手術です。当院は急性期病床のため、引き続きリハビリが必要な患者さんには地域連携パスを活用した病病・病診連携を利用しているため転院率が高くなっており、地域医療に力を入れています。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K164-2

慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術

23

0.22

13.74

34.78%

82.74

K1692

頭蓋内腫瘍摘出術(その他)

-

-

-

-

-

K1742

水頭症手術(シャント手術)

-

-

-

-

-

K664

胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)

-

-

-

-

-

K0003ロ

創傷処理(筋肉、臓器に達する)(長径10cm以上)(その他)

-

-

-

-

-

慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く施行されています。慢性硬膜下血腫は脳の萎縮がみられる高齢者に多く起こります。平均術前日数が短く、入院後すぐに手術を行っているといえます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K2821ロ

水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他)

45

0.00

1.02

0.00%

74.49

K2683

緑内障手術(濾過手術)

-

-

-

-

-

K2422

斜視手術(後転法)

-

-

-

-

-

K2425

斜視手術(直筋の前後転法と斜筋手術)

-

-

-

-

-

K2822

水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)

-

-

-

-

-

白内障に対する水晶体再建術が最も多く施行されています。全ての患者さんが手術を行った次の日に退院しています。外来でも日帰りの白内障治療を数多く行っています。(平成27年6月から常勤医1名が勤務となりました。)

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K3772

口蓋扁桃手術(摘出)

33

0.97

6.85

0.00%

16.55

K319

鼓室形成手術

11

1.00

8.73

0.00%

41.27

K318

鼓膜形成手術

-

-

-

-

-

K340-5

内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)

-

-

-

-

-

K340-6

内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)

-

-

-

-

-

慢性扁桃炎や睡眠時無呼吸症候群に対して行う口蓋扁桃摘出術が最も多く施行されています。小児に対して多く行われているため平均年齢が低くなっています。次いで中耳炎に対し行われる鼓室形成手術の順となっています。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K7811

経尿道的尿路結石除去術(レーザー)

72

1.61

2.50

0.00%

59.90

K8036イ

膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用)

71

1.45

3.87

0.00%

73.46

K783-2

経尿道的尿管ステント留置術

25

1.84

6.28

4.00%

69.32

K841-21

経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー)

25

1.72

5.56

0.00%

70.48

K7981

膀胱結石摘出術(経尿道的手術)

17

1.76

8.47

5.88%

72.29

経尿道的尿路結石除去術が最も多く行われています。左右それぞれを手術する場合や、再発のため複数回同じ手術を行う症例があります。経尿道的膀胱悪性腫瘍切除術は膀胱癌に対する手術です。膀胱癌も再発が多く、同じ手術を複数回行う症例があります。経尿道的尿管ステント留置術は結石による尿路閉塞を伴い感染症を発症した患者さんに対し行います。当院の特徴として、前立腺肥大症に対するHoLEP「経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー)」は名古屋地区で最も早い時期に導入し、昨年度は25件の施行実績があります。「HoLEP」は、これまで主流な術式であった経尿道的前立腺切除術(TURP)よりも出血および術後の疼痛が少なく、内視鏡の先についたレーザーメスで肥大した前立腺腺腫を安全・確実に切除していく手術です。いずれも腹部を切らずに尿道から電気メスなどの器具を挿入して行う低侵襲な経尿道的手術です。
上記結果の以外の特徴として、日帰り手術の体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を多数行っている他、あらゆるタイプの尿路結石に対応した治療を施行していることから、他県の医療機関より患者さんが紹介されることもあります。

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K877

子宮全摘術

61

1.16

8.33

0.00%

49.36

K8882

子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)

58

1.05

4.64

0.00%

35.76

K877-2

腹腔鏡下腟式子宮全摘術

36

1.00

5.06

0.00%

46.25

K867

子宮頸部(腟部)切除術

30

0.27

2.70

0.00%

38.60

K8982

帝王切開術(選択帝王切開)

30

1.03

7.20

0.00%

33.60

子宮全摘術が最も多く施行されています。主に子宮筋腫や子宮腺筋症などに対して行われる手術です。腹腔鏡下子宮付属器腫瘍摘出術は、卵巣腫瘍や卵巣捻転に対して行われます。腹腔鏡下膣式子宮全摘術は患者さんの希望や病態によって行っています。腹腔鏡下手術は、術後の痛み軽減や侵襲が少なく傷が小さいなどの利点がありこの術式を選択する患者さんが増えつつあります。子宮頸部(膣部)切断術は子宮頸部異形成や子宮頚上皮内癌に対して行われています。選択的帝王切開術は予定入院の患者さんが多いです。患者さんの平均年齢は他診療科に比べ低いです。

 

 

 

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢

K6113

抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)

44

5.84

19.11

6.82%

67.34

K783-2

経尿道的尿管ステント留置術

-

-

-

-

-

K735-4

下部消化管ステント留置術

-

-

-

-

-

K7193

結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術)

-

-

-

-

-

K7211

内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)

-

-

-

-

-

抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植え込み型カテーテル設置が圧倒的に多く施行されています。この手術は悪性腫瘍の患者さんに対し、抗悪性腫瘍剤の局所持続注入または疼痛の制御が目的であり、がん患者さんのQOL(*)向上に努めている表れだと思います。ステント留置術は癌による狭窄の緩和目的で行っています。

(*)QOL:クオリティ・オブ・ライフの略で人生の質、充実度のことをいいます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC

傷病名

入院契機

症例数

発生率

130100

播種性血管内凝固症候群

同一

-

-

異なる

-

-

180010

敗血症

同一

20 0.25%

異なる

50

0.61%

180035

その他の真菌感染症

同一

-

-

異なる

-

-

180040

手術・処置等の合併症

同一

49

0.60%

異なる

-

-

播種性血管内凝固症候群は、さまざまな重症の基礎疾患により、全身の血管内で血栓ができる病態です。敗血症は血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。肺炎や尿路感染症、腹膜炎、悪性腫瘍などが原因になります。
入院契機の「同一」「異なる」は入院の契機である疾患と最も医療資源を投入した疾患が同一か異なるかということです。異なる疾患については入院契機である基礎疾患が原因で播種性血管内凝固や敗血症に移行したと思われます。発生率は全退院患者数のうち各疾患の患者数を除したものです。
手術・処置などの合併症には、術後創部感染や出血、カテーテル感染症・破損、縫合不全などがあります。一定の確率で起こり得るものであり完全になくすことはできません。起こりうる合併症に関しては事前に十分な説明を行い、発症が最小限になるよう努めています。
集計期間内に同一人物が複数回入退院した場合、延べ患者数として数えます。

注)患者数が10未満の数値は「-」としています。

 

 

更新履歴
2016/09/29
初版公開
2017/11/28
5.脳梗塞のICD10別患者数等のI63$脳梗塞の転院率を修正
当院の病院情報の公開は「医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)」に準拠して行っています。