地域医療連携について

 地域医療連携は、相互に連携をとりながら、その地域の医療機関がそれぞれの役割を果たして、患者さんが一貫した治療を受けられるシステムです。
 当院は地域医療支援病院として、天白区を中心とした地域の方々の基幹病院としての役割を担っており、『登録医制度』『名古屋メモリアルネット』『依頼検査システム』を利用して地域医療連携を推進しています。

 

 

登録医制度とは

『登録医』制度とは、当院の『病診連携システム』に賛同して頂き、相互に共通認識をもって医療を提供する先生に登録をして頂く制度です。
 登録医でもあるかかりつけの先生(以下、登録医)は、当院の高度医療機器を自院の設備のように利用することができ、当院へ依頼した検査の結果は、登録医にも送られるため、患者さんはその結果をもとに説明や今後の治療方針を登録医の先生と決めることができます。
 また、当院と登録医の間では、緊密な連携による情報共有を行っており、患者さんは異なる医療機関でありながら、適切で一貫性のある患者さん中心の医療を受けることができます。そのため、患者さんが登録医からの紹介状を持参して当院を受診された際や、緊急時に救急搬送された際は、当院での治療が終了次第、速やかに元の登録医にお戻り頂くことで継続した治療を受けられることになります。かかりつけ医が決まっていない患者さんには、当院より治療に適切な登録医をご紹介させて頂くことも可能です。
 すなわち、患者さんは登録医制度によって、効率的で良質な地域医療を受けることができるようになります。当院では、現在、750名を超える先生方にご登録を頂いております。
 また、登録医は申請をすることで、患者さんの当院での診療情報を『名古屋メモリアルネット』で閲覧することもできます。


病診連携システムでの取り組み

  • 高度医療機器等の依頼検査システムが利用できます。
  • 紹介診療専用予約枠を設け、円滑な予約体制になっています。
  • 当院から定期的な情報発信をおこなっております。
  • 各種講習会やカンファレンス、平針医療セミナー等の研修や情報交換の場を設けています。
  • 申請することで、『名古屋メモリアルネット』を利用できます。

 

 

 

 

 

名古屋メモリアルネットとは

 名古屋メモリアルネットは、名古屋記念病院での診療情報を登録医のパソコンから閲覧できるシステムです。閲覧できる情報は、CT・MRI等の画像データや血液検査などの検査情報と医師、看護師等のスタッフが記載した記事内容、治療歴などです。
 日頃からみなさまの健康管理と初期治療を手がけているかかりつけ医(登録医)が、当院での治療経過を併せてみることで、早期の異常発見につながることや検査の重複、薬の重複処方を防ぐことで医療費の負担軽減にもなりますし、当院での治療についての説明を登録医で受けることも可能となります。
 尚、患者さんの診療情報は、外部サーバーで厳密に管理をしており、登録医が閲覧する時は専用VPN回線を利用しているため、第三者には閲覧ができない仕組みになっています。
 患者さんが、かかりつけ医(登録医)での受診時に、医療情報の閲覧に関する説明を受けた際は、説明をご理解のうえで閲覧にご同意を頂くことで、登録医のパソコンから患者さんの情報が閲覧可能になります。円滑な診療のために、ぜひご理解とご協力をお願い致します。
 ご利用をご希望のうえで診療を希望される患者さんは、かかりつけの登録医にご相談ください。

※利用申請した登録医のみのご利用となりますので、ご了承ください。

 

 

 

 

依頼検査システムとは

 登録医からの検査の依頼に応じて、名古屋記念病院で検査をするシステムで、患者さんの当院への来院は1度のみになります。
 登録医の医療機関にも様々な医療機器がありますが、病状の精査をする際には、設置されていない医療機器の利用が必要となることがあります。本来であれば紹介で受診のために来院し、検査の予約をします。そして、検査のために来院し、その説明のために改めて来院する必要があり、少なくとも3回の来院が必要となります。
 依頼検査システムでは、登録医が検査説明の診察と検査結果説明を行うことで、患者さんが当院へ来院するのは1度のみとなり、身体的な負担が少なくなります。
 更に、診断や今後の治療計画をかかりつけの先生と相談できることで、患者さんの精神的負担も軽くなります。
 現在、何らかの症状がある方は、登録医に一度ご相談ください。

<当院で受けられる依頼検査>
・MRI検査
・CT検査
・マンモグラフィー検査
・骨密度測定検査
・内視鏡検査(胃・大腸)
・心臓超音波検査 など