診療科・医師紹介

循環器内科

 

  役職
医師名
卒業年 所属学会(資格)

副院長
循環器内科部長
救急内科部長
椎野 憲二

平成16年

日本内科学会(内科認定医、総合内科専門医)
日本循環器学会 (循環器専門医)
日本超音波医学会 (超音波専門医)
日本心臓リハビリテーション学会 (心臓リハビリテーション指導士)

 

医療系大学間共用試験実施評価機構 (臨床実習後OSCE 認定評価者)
臨床研修プログラム責任者養成講習会修了者
臨床研修指導者講習会修了

心・血管内科科長
ICU室長

山田 亮

平成22年

日本循環器学会 (循環器専門医)
日本内科学会 (内科認定医)
日本心血管インターベンション治療学会 (心血管インターベンション治療認定医)
日本心臓リハビリテーション学会 (心臓リハビリテーション指導士)

 

リードレスペースメーカ留置資格
臨床研修指導医講習会終了

不整脈科医長
平松 孝嗣

平成25年

日本内科学会(内科認定医)
日本循環器学会(循環器専門医)
日本不整脈心電学会(不整脈専門医、日本心不全学会共同主催『植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療』履修)

 

リードレスペースメーカ留置資格
緩和ケア研修会修了

医師
宮城 渉

平成31年

日本内科学会
日本循環器学会
日本不整脈心電学会

医師
足立 智哉
令和4年 緩和ケア研修会修了
医師
鬼嶋 秀地
令和5年

 

医師
廣瀨 華那
令和5年

 

 

 

 

 

虚血性心疾患、心不全、不整脈をはじめとする幅広い循環器疾患に対応しています。
2018年に多職種で構成されるハートチームを結成し、患者さんを多面的にサポートするように心がけています。
2019年より心臓リハビリ、2021年からは心不全手帳「まいにち は~とダイアリー」を導入し、再発予防や患者管理に活用しています。
虚血性心疾患や末梢動脈疾患には侵襲の少ない検査を行い、必要に応じて心臓カテーテル検査を実施しています。
不整脈治療として2023年度からカテーテルアブレーションも開始しました。また、診療情報を活用した全国症例登録研究[J-AB 2022]に協力しており、匿名化を徹底し情報を管理します。心疾患の増加が予測される中、患者に寄り添う診療を提供し、継続的に努力を続けてまいります。

 

対象疾患

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
心不全
不整脈(心房細動・心房粗動)
心筋症
心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症・大動脈弁狭窄症・感染性心内膜炎)
肺動脈疾患(肺塞栓症・肺高血圧症)
動脈疾患
末梢血管疾患

 

 

狭心症や急性心筋梗塞などの虚血性心疾患に対して、カテーテルを使って、狭窄または閉塞した冠動脈を内側から広げる治療法です。
320列CT、心肺運動負荷試験、心筋シンチグラム、冠動脈内圧測定/冠血流予備量比(FFR)、血管内超音波(IVUS)などを用いて詳細な質的診断・重症度評価を行い患者さん個々の背景や病変の性状に応じた最適な治療法を追及しています。

 

●アンギオFFR
冠動脈造影から人工知能と高度なアルゴリズムを組み合わせ、信頼性の高いFFR値(心臓の血管(冠動脈)の狭窄がどれくらい血流に影響を与えているかを示す数値)を算出します。
冠動脈圧ワイヤーや充血剤が必要ないため、従来よりも低侵襲でFFR値を導き出すことが可能なシステムです。

【検査手順】
① カテーテル検査(血管造影)を行う
  細い管(カテーテル)を血管に入れ、造影剤を使って血管の形をX線で撮影します。
② 血流の状態をコンピューターで解析
  特別なソフトを使い、 血流の状態を数値(FFR値)で評価します。
③ 治療が必要かどうか判断
  ・FFR値が 0.80未満であると血流が悪く、 治療を検討する必要があります。

アンギオ

Cathworks FFRango System Presentation (ver4.3.4)  |   May, 2024   |   MIV1149_014736_001

 

●ロータブレーター
バルーンによる拡張では不十分と思われる症例で使用します。
ステントを留置する前に、先端に多数のダイヤモンド粒子が埋め込まれたバーを1分間に数万回転させながら病変を切削していきます。血管壁の石灰化した硬い部分だけを削ることができ、血管壁の柔らかい部分は切削されないという特長があります。

 

2024年ガイドラインの改訂にて、心房細動に対して早期からのアブレーション治療がより推奨されるようになりました。

 

 

推奨 クラス

エビデンス レベル

症候性再発性の発作性心房細動に対する第一選択治療として、クライオバルーンを用いたカテーテルアブレーション

I

A

2024年JCS/JHRS ガイドライン フォーカスアップデート版 不整脈治療 (日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドライン)

 

 

推奨 クラス

エビデンス レベル

高度の左房拡大や左室機能低下を認めず、薬物治療抵抗性の症候性発作性AF

I

A

症候性再発性発作性AFに対する第一選択治療としてのカテーテルアブレーション

IIa

B

症候性持続性AF

IIa

B

症候性長期持続性AF

IIb

B

日本循環器学会 不整脈非薬物治療ガイドライン(2018 年改訂版)

 

●クライオ バルーン
症候性の発作性心房細動に対する第一選択治療となります。
クライオバルーンアブレーションは亜酸化窒素ガスを使い、肺静脈入口部を円周状に冷凍焼灼する方法です。手技時間の短縮が期待され、高周波焼灼に比べて血栓リスクが低く、結合組織を保護できる利点があります。

 

●CARTO3Dシステム
心臓内でアブレーション用電極カテーテルの位置を三次元的に表示できる画期的な医療機器です。
この機器を使用することで、電極カテーテルの先端の位置をディスプレイ上で常に確認でき、安全かつ正確にアブレーションを行うことが可能です。

・赤色や黄色 → 異常部位、早期興奮部位
・青色や紫色 → 正常部位、遅延部位
・グラデーションの変化 → 電気信号の流れを可視化

 

 

心疾患患者の社会復帰と再発防止を目的とした心臓リハビリテーションは、運動療法や生活指導を含む総合的プログラムです。
心筋梗塞や狭心症の患者さんが参加することで、心血管病による死亡率が 26%低下し、心不全患者さんでは心不全による入院が 36%低下するという研究結果が報告されています。また、生活の質 (QOL)が改善も期待されます。 当院では2019年に心臓リハビリ室を開設し、223人が運動療法を受け、53.6%が筋力低下状態「サルコペニア」を併発していました。
サルコペニアを合併している方は入院率、転倒骨折率、認知機能低下率、嚥下障害率が高くなり、死亡率が3.6倍になるという報告もあります。サルコペニアの改善のためにも、心臓リハビリテーションが重要となります。

 

心不全患者の予後改善にはセルフモニタリングや疾患教育が重要で、特に入院中からの教育が効果的とされています。2021年6月より運用中の「まいにち は~とダイアリー」は、セルフモニタリング機能を備えた心不全手帳で、患者さんと多職種スタッフが共有して利用します。患者は退院までに内容の説明を受け、繰り返し学ぶことで理解を深めます。絵図を活用し、検査結果も分かりやすく説明されています。
このダイアリーを利用する患者さんの再入院率は全国平均を下回っており、効果が実証されています。2023年4月からは名古屋市天白区内のクリニックでの共同利用が始まり、地域全体で心不全患者の質の高い管理体制を提供する取り組みが進められています。

 

 

 

2024年度

外来患者数

9,486

入院患者数

926

 

 

入院の契機となった傷病名(MDC6)

2024年度

心不全

220

狭心症、慢性虚血性心疾患

178

急性心筋梗塞(続発性合併症を含む)、再発性心筋梗塞

52

徐脈性不整脈

27

頻脈性不整脈

102

肺塞栓症

8

大動脈解離

4

閉塞性動脈疾患

8

非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈流

2

急性心膜炎

3

 

 

正式名称

2024年度

PCI (経皮的冠動脈ステント留置術・経皮的冠動脈形成術)

98

大動脈バルーンパンピング法 (IABP法)(初日)

14

四肢の血管拡張術・血栓除去術

2

ペースメーカー移植術 (経静脈電極)

22

ペースメーカー交換術

5

下大静脈フィルター留置術

1

経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ)

75

 

 

正式名称

2024年度

心カテ (左心)

145

心カテ (右心)

24

冠動脈CT

395

心筋シンチ

206

トレッドミルによる負荷心肺機能検査 (CPX)

20

ホルター型心電図検査 (8時間超)

416

超音波検査 (心臓超音波検査)(経胸壁心エコー法)

1,292

超音波検査 (心臓超音波検査)(経食道心エコー法)

63

超音波検査 (心臓超音波検査)(負荷心エコー法)

3

ヘッドアップティルト試験

1