診療科・医師紹介
整形外科

役職 医師名 |
卒業年 | 所属学会(資格) |
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部長 |
平成12年 |
日本専門医機構認定(整形外科専門医) |
病棟医長 都野田 真健 |
平成19年 |
日本専門医機構認定(整形外科専門医)
臨床研修指導者講習会修了 |
病棟医長 清水 光樹 |
平成21年 |
日本専門医機構認定(整形外科専門医)
一般財団法人ライフ・プランニング・センター がんリハビリテーション研修修了 |
病棟医長 西川 惠一郎 |
平成23年 | 日本専門医機構認定(整形外科専門医) |
医師 正木 咲綾 |
令和4年 | 日本整形外科学会 |
外傷、変性疾患、腫瘍等の診断治療を行っております。特に、四肢の骨折と運動器の腫瘍(腫瘤)が多くを占め、手術件数は約1,100件/年と非常に多いです。名古屋大学整形外科の関連施設として、名古屋大学病院や近隣の総合病院やクリニックと連携しております。日常生活動作を維持したり、運動機能を回復させるリハビリテーションを行います。「地域連携パス」を活用して早期にリハビリ病院へ転院できる体制を整えています。
【対象疾患】
四肢の外傷(大腿骨転子部骨折、大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折など)
骨腫瘍・軟部腫瘍・転移性骨腫瘍
骨・軟部腫瘍に対する手術
骨腫瘍とは骨にできた腫瘍です。軟部腫瘍とは、筋肉・脂肪・神経・血管・靱帯などにできた腫瘍です。良性から悪性、さらに良性と悪性の中間のものまで様々な種類があります。診断のために診察・画像検査・細胞検査・組織検査(病理検査)を計画します。良性か悪性などを診断してから治療が必要か判断し、治療方針を立てます。
悪性・良性の違いについて
良性軟部腫瘍脂肪腫、神経鞘腫、血管踵などが代表的で、局所疼痛や圧迫、大きな腫瘤などが手術適応となります。 粉瘤、ガングリオンなど腫瘍様病変とも区別しながら診断し、良性腫瘍でも経過観察で済む場合もあります。
良性骨腫瘍
10代の大腿骨にできる非骨化性線維腫(non-ossifying fibroma:NOF)・線維性骨皮質欠損(fibrous cortical defect:FCD)などの腫瘍類似病変をご紹介いただくことが多いです。単純性骨嚢腫(孤立性骨嚢腫)が多いです。
悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)
軟部肉腫は比較的稀な腫瘍で、年間発生率は10万人に1~2人程度とされています。
中高年に多く、滑膜肉腫は若年層にも好発します。
主な組織型には、脂肪肉腫、平滑筋肉腫、未分化多形肉腫、滑膜肉腫、血管肉腫などがあります。
浸潤性に増大して遠隔転移(特に肺)のリスクがあります。
治療は広範切除(腫瘍を正常組織で包み込むように摘出)が必要となり、放射線治療と化学療法を併用することもあります。
悪性骨腫瘍
❶肉腫
骨から発生した悪性腫瘍です。骨肉腫や軟骨肉腫などがあります。治療は広範切除(腫瘍を正常組織で包み込むように摘出)が必要となり、放射線治療と化学療法を併用することもあります。
❷癌の骨転移
肺や乳がん、前立腺などの原発巣から発生した悪性腫瘍(癌)が骨に転移したものです。
まずは原発巣の治療が必要となります。疼痛がある場合は放射線照射を行い、骨折しそうな病変には手術して金属で固定することがあります。
治療の流れ
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画像検査による評価
MRIやCTなどの画像検査により、脂肪腫やガングリオンなどや悪性の可能性があるか検討します。
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必要に応じて生検を実施
画像で診断できない腫瘤、治療の必要がある腫瘍などに病理診断目的に組織を採取します。
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腫瘍の性質に応じた手術
(造影)MRIやCTを確認して腫瘍の範囲を確認し、治療計画をたてます。腫瘍の種類ごとに適切な切除を行います。遠隔転移を起こす腫瘍では全身のCTを撮影します。
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術後のフォローアップ体制
硬悪性腫瘍や中間型の腫瘍では術後の再発頻度が高いため、定期的に画像経過観察を行います。
名古屋記念病院 整形外科の強み
①四肢の外傷手術◎大腿骨転子部骨折
金属のネイルやスクリューで固定します。
手術で固定しても、途中でズレてきたり、癒合しなかったり、大腿骨頭の血流障害による壊死が起きた場合は、人工骨頭や人工関節に交換します
◎大腿骨頸部骨折
骨折部のズレが少ない場合、金属のスクリューやプレートで固定します。
ズレがある場合は、人工骨頭挿入術を行います。
◎橈骨遠位端骨折
ズレが大きいものでは、金属のプレートとネジで固定します。
◎上腕骨近位部骨折
金属のネイルやスクリューで固定します。
◎膝蓋骨骨折
針金とワイヤーで固定します。
②名古屋大学整形外科の専門班との連携
③骨粗鬆症に伴う大腿骨近位部骨折に対する早期治療
高齢化の進行に伴い、骨粗鬆症に起因する大腿骨近位部骨折が増加しています。これらの骨折により、これまで行えていた日常生活レベルは著しく低下します。早期の外科的治療および骨粗鬆症管理による二次性骨折予防にも積極的に取り組んでいます。また、機能回復のために「地域連携パス」を活用して術後早期にリハビリ専門病院へ転院できるに努めております。
外来・入院患者数
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2024年度 |
---|---|
外来患者数 |
12,752 |
入院患者数 |
1,159 |
入院患者疾患
入院の契機となった傷病名(MDC6) |
2024年度 |
---|---|
股関節・大腿近位の骨折 |
233 |
前腕の骨折 |
147 |
骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) |
72 |
足関節・足部の骨折 |
87 |
肘関節周辺の骨折 |
39 |
手関節周辺の骨折 |
35 |
膝関節周辺の骨折 |
53 |
鎖骨・肩甲骨の骨折 |
45 |
肩関節周辺の骨折 |
54 |
軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く) |
7 |
四肢筋腱損傷 |
27 |
骨の悪性腫瘍(脊椎を除く) |
2 |
手術件数
入院の契機となった傷病名(MDC6) |
2024年度 |
---|---|
四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 |
8 |
四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 |
77 |
骨悪性腫瘍手術 |
3 |
骨腫瘍切除術 |
22 |
骨折観血的手術 |
520 |
関節内骨折観血的手術 |
27 |
人工骨頭挿入術 |
90 |
骨折非観血的整復術 |
81 |
骨内異物(挿入物を含む)除去術 |
111 |
骨折経皮的鋼線刺入固定術 |
85 |
偽関節手術 |
3 |
骨移植術(軟骨移植術を含む、自家骨移植) |
1 |
靱帯断裂縫合術 |
11 |