がんゲノム外来(完全予約制)について
1.はじめに
(1)がんになる仕組み
ほとんどのがんは喫煙や生活習慣病、加齢などが原因となり、正常な細胞の遺伝情報に文字(塩基配列)の違いが生じ、遺伝子が正常に機能しなくなったために、がんが発生します。
(2)がん治療
がんの標準治療として、放射線療法、手術などの外科療法、抗がん剤などの薬物療法があげられ、がんに対する三大治療と言われています。
2.がんゲノム医療とは、
がんゲノム医療とは、がん遺伝子を調べて、患者酸の遺伝情報に基づき行う個別化治療のことを言います。つまり、患者さんから採取したがんの組織を用いて、多数の遺伝子を同時に調べ (がん遺伝子パネル検査*など)、遺伝子バリアント (ヒトゲノムの文字の違い)を明らかにすることにより、患者さんお一人お一人の体質や病状に合わせて行う医療です。
*がん遺伝子パネル検査について
現在、医療保険の適用となるのは、NCCオンコパネル、Foundation One、Foundation One Liquid、Guardant360となっています。
3.がん遺伝子検査の限界
がん遺伝子パネル検査の結果、遺伝子バリアントが見つかる頻度は、約50%です。また遺伝子バリアントが見つかっても、その遺伝子バリアントにふさわしい治療薬が見つからない場合もあります。ですから、がん遺伝子パネル検査を受けて、自分のがんにふさわしい治療薬の使用に結びつくのは、検査を受けていただくみなさんの10%程度だと言われています。
4.がんゲノム外来の診療時間
水曜日午後3時(第4水曜日・年末年始は除く)
完全予約制 所要時間:1時間程度
場所:B館3階 外来化学療法室
5.がんゲノム外来の対象となる患者さん
- 1.標準治療がない固形がんの方
- 2.局所進行もしくは転移があり、標準治療が終了した(終了見込みを含む)固形がんの方
6.受付方法
A.名古屋記念病院に通院または入院している患者さん
担当医(主治医)に、がんゲノム外来に受診したいとお申し出ください。担当医ががんゲノム外来の予約をおとりします。
B.名古屋記念病院に受診したことのない患者さん
当院 がん相談支援センターにお電話ください。電話でがんゲノム外来の受診予約を取ることができます。
7.外来受診時に準備するもの
- ①担当医からの紹介状、血液検査の結果、画像所見、病理所見
- ②健康保険証
8.問い合わせ先
その他、がんゲノム医療について、ご質問やお聞きになりたいことがありましたら、何でもお気軽に、ご遠慮なく、名古屋記念病院 がん相談支援センターまでお問い合わせください。
代表 | 052-804-1111 |
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時間 | 午前9時から午後4時まで(土日・祝日・年末年始を除く) |