がん相談支援センター

はじめに

 

名古屋記念病院は、1983年に民間のがんセンターをめざして開設されました。以来、がん治療のスペシャリストを代々病院長として戴き、一貫してがん治療の質の向上に取り組んでまいりました。

そして、2006年11月、名古屋市東部地域を中心とする住民の皆様を対象に、がん治療について良質な情報や実用的な知識を発信することを目的として、「がん相談支援センター」を開設し、現在まで活動の幅を広げてまいりました。
がん相談支援センターは、がん治療専門医、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)、管理栄養士、公認心理師、MA部、事務職など、多職種で協同して様々な活動に取り組んでいます。また、相談支援センタースタッフのみならず、病院全体で有機的な連携をとりながら、がん患者さん、ご家族、また地域住民の皆様から信頼される活動をすることをめざしています。

活動の柱であるがん相談では、多職種がその専門性を生かして、最善の対策・治療は何が良いかを、患者さん・ご家族と共に考え、相談活動で培ってきた情報を、お伝えしています。患者さん・ご家族が、日々抱えている様々な不安・疑問(治療について、経済的な問題、就労支援、療養上の諸問題など)に対して、丁寧に対応致します。
昨今、がんに関する情報が氾濫していますが、有益な情報をお伝えする機会として、毎月「患者・家族のつどい」を開催しており、患者さん・ご家族に好評を得ています。また、がん患者さんの患者会と連携して、ピアサポーター(がん治療体験者で一定の研修を受けた方)の相談会を開催しています。このように、少しでも不安のない療養生活を送るための様々な取り組みを行っています。

これからも、名古屋記念病院がん相談支援センターは、当院で治療されている患者さん・ご家族のみならず、地域住民の皆様が、安心してがん治療に専念できるような、きめこまやかな活動をしてまいります。

 

 

 

1.がん相談

がんに関する様々な相談に対応しております。医師、MSW(医療ソーシャルワーカー)、看護師、薬剤師、管理栄養士、公認心理師が、その専門性を生かし個別にご相談に応じます。

お気軽にご相談下さい。

 

 

 

 

 

名古屋記念病院代表へお電話していただき、「がん相談支援センターへ相談希望」とお伝え下さい。最初に、ケースワーカーがお話をお伺いし、ご相談の内容によっては、その専門の職種が対応致します。面談がご希望の方は、お電話で予約をおとりします。

 

電 話 052-804-1111(代表)
相談時間 月~金 午前9時~午後5時
休 み 土曜日・日曜日・祝日・年末年始
場 所 B館1階 がん相談支援センター
A館1階 「がん相談」カウンター

 

  • 病気・治療に関する相談<看護師担当>
    「今の治療法が一般的な治療法なのだろうか」といった、様々な疑問・不安に対して対応します。必要時には、がんセカンドオピニオン外来をご紹介します。
  • 看護・介護に関する相談 <看護師担当>
  • 薬に関する相談(例えば副作用の対処方法など)<薬剤師担当>
  • 食事に関する相談 <管理栄養士担当>
  • 社会保障制度に関する相談 <社会福祉士担当>
    医療費に関する制度・就労に関する制度など、社会保障制度についてご紹介します。
  • 在宅医療・地域の医療機関・施設の情報の提供 <社会福祉士担当>
    「在宅療養をしたいがどこに相談に行ったら良いか」「ホスピスはどこにあるか」などの在宅療養・医療機関・施設に関する情報を提供します。
  • 心理的・精神的な不安に関する相談 <公認心理師担当>
    「がんと診断されて不安で眠れない」などの精神的な苦痛に関してご相談に応じます。

 

※がんの病状や治療は個別性がありますので、治療内容等がよくわからない場合は、一般的なお話になる場合がありますのでご了承ください。

 

 

 

外来診察時に、がんの診断を受けた時、また病気治療や病状に関する話を聞いて、不安・戸惑いをもたれることがあると思います。そんな時に外来カウンターで、心の専門職である、公認心理師が相談を承ります。必要時には、他職種(社会福祉士、認定看護師、管理栄養士、薬剤師)が対応致します。予約は必要ありませんので、お気軽にお寄り下さい。

相談時間:月曜日~金曜日 (祝日・年末年始除く) 午前11:00~12:30
場 所:A館1階 「がん相談」カウンター

 

2.がんセカンドオピニオン外来(予約制)

セカンドオピニオンとは、患者さんが自らの治療に対して、納得して治療を受けるため、また最良の方法を選択するための客観的意見を得るために、主治医以外の専門の医師から意見を聞くことです。

例えば・・・
「がんと言われたが、本当にそうか他の先生の意見を聞きたい」
「手術の予定だが、他の治療法はないのだろうか」
「何も治療法はないと言われたが、本当にそうだろうか」など。

当院は、がん相談支援センターの活動の一環として、がんに対するセカンドオピニオン外来を開設しています。

 

がんの種類により担当医師が決まります。担当医一覧をご参照下さい。
都合により、担当医師が変更になる場合があります。

 

 

 

10,000円 (+消費税)
※健康保険は対象外となります。

 

月曜日 ~ 金曜日 (祝日・年末年始除く)
※担当する医師により異なりますので、個別に予約をおとり致します。

 

  1. 現在治療を受けている主治医からの診療情報提供書
  2. 検査資料(レントゲン、CT、MRIなどの画像や、血液データ など)
  3. 同意書 (患者さん本人が受診されない場合は、患者さんの同意書が必要です)
    ※同意書の様式をホームページからダウンロードし、ご記入の上当日ご持参ください。 

 

 

名古屋記念病院代表へ、お電話していただき、「がん相談支援センターへがんセカンドオピニオン外来の申し込みをしたい」とお伝え下さい。ケースワーカーもしくは、看護師が、病気の経過・どういったセカンドオピニオンを求めていらっしゃるかなどをお伺いし、ご相談・ご予約に応じます。
電話:052-804-1111(代表)
受付時間:月~金 午前9時~午後5時  <祝日・年末年始は除きます>

 

予約時間30分前までに、外来受付で受付をしてください。
その際、「がんセカンドオピニオン外来を予約している」とお伝え下さい。
外来終了後、外来受付の会計にて、料金のお支払いをしていただきます。

 

  • 主治医に「がんセカンドオピニオン外来」を受診したいこと、その理由を話し、紹介状や検査資料を依頼しましょう。また、「がんセカンドオピニオン外来」受診後の結果を、主治医に伝えましょう。
  • 専門医が正確な判断ができるように、できるだけ資料(病気の経過など)を用意すると良いでしょう。
  • “聞きたいことをもらさずに聞くために”何を聞きたいのかを、事前に具体的にまとめておかれると良いでしょう。 

 

 

がんセカンドオピニオン外来は、患者さんが現在受けている治療内容について、客観的な意見をお伝えするのを目的としています。よって、診療行為(検査・治療)は行いません。また、以下のような目的の場合は、対象とはなりませんのでご了承下さい。

  • 患者さんから、ご家族がセカンドオピニオン外来に受診することに同意が得られない場合
  • 最初から当院への転院が目的の受診の場合
  • 主治医から紹介状・検査資料が得られない場合
  • 医療事故(訴訟)に関するご相談

3.患者・家族の集い

正しいがんに関する知識や療養する上で役立つ情報を、専門職がお話をしています。化学療法に関すること、食事、薬、療養生活におけるケア、就労支援、医療費に関する制度など、がん患者さんにとって身近なテーマを、わかりやすく解説します。
当院に入院・通院している患者さんやご家族はもちろんのこと、当院以外の病院に受診している患者さん・ご家族も、興味のある方は、是非お越し下さい。

 

開催日: 原則 奇数月 第3木曜日 午後3時~午後5時
  <詳細は、予定表をご覧下さい>
場 所: B館2階 泌尿器科・婦人科待合室

 

4.患者さん向け情報誌「マーガレット便り」

がん患者さんに、治療・療養に役立つ知識・情報をお伝えすることを目的に、情報誌「マーガレット便り」を発行しています。病棟内に掲示やがん相談情報コーナーに設置していますので、是非ご活用ください。


5.ピアサポーターによる相談会

NPO法人ミーネットのご協力を得て、ピアサポーター(がん治療体験者で一定の研修を受けた方)にお越しいただき、相談会を行っています。
自らのがん治療の体験をもとに、ピアサポーターの方に個別にお話を聞いていただけます。
医師や看護師などの医療者には話しにくい相談や、生活上の不安、療養上のヒントなど、がん治療体験を持つピアサポーターと話すことによって、気持ちが軽くなることがあります。 予約制ではありませんので、お気軽にお寄り下さい。

開催日:原則 奇数月 第3木曜日 午後3時~5時 
「患者・家族のつどい」開催時  場所:B館2階
※タブレットによるWeb相談も、随時、実施しています。がん相談支援センターにご相談下さい。

6.がん相談支援センター 情報コーナー

がん患者さん向けの図書コーナーを、院内に2箇所設置しております。がんに関する書籍、パンフレット、雑誌を置いています。
外来化学療法室では、図書の貸し出しを行っていますので、お気軽にご利用下さい。

 

 

設置場所  A館1階 正面玄関前
      B館3階 外来化学療法室

 

 

 

 

 

7.医療用かつらの相談

医療用かつらが必要となられる患者さんを対象に、業者による医療用かつらの試着・相談を行っています。これからかつらが必要になる方の相談のみならず、化学療法中の頭皮ケアについて、今使用しているかつらに関するご相談についても、対応しています。お気軽に、がん相談支援センターにご相談ください。

 

 

 

 

 

 

8.がん地域連携パス

当院で手術などの治療を受けた後、お近くのかかりつけ医と当院の医師が、密に連携し、がん治療の継続を行うためのしくみが、『がん地域連携パス』です。
当院は、愛知県統一パスの運用にのっとり、かかりつけ医と当院医師が共同して、今後の治療や診療計画を示した冊子(連携パス)を活用し、診療にあたります。

 

9.研修会・講演会について

がん相談支援センターでは、当院職員や地域の医療関係者、また地域住民を対象とした、がんに関する様々な研修会・講演会を行っております。
詳しくは、がん相談支援センターへお問い合わせ下さい。